2007年12月31日

SL紅白の意義 その3

こちらの続き、この回で最終回です。

こちらは白組トリのゴッディなかと氏


「失敗」で終わらないために

 もし、企業の方がこれを読んでいらっしゃったら、どう思われるでしょうか? これだけやって、こんなに人が動いて、400人か、と思われるでしょうか? 割に合わないと思うでしょうか? 

 Lucyは、まず、初めてこの規模まで持ってきた、ということに大きな意味があると思います。そして、シムを越えたイベントは、技術的には映像中継が支え(これはデジハリの方でやってくださったんですが、この部分は素人ではインフラ、費用の面でかなり困難なので、本当に感謝です。なお、音声のみなら、Lucyでも可能なんですけどね(^o^))、広報面では、日本シム全体が協力すればできる、という実績を作ったのですから。

 それでも、400人は少ないですか? いえ、ここSLの一人というのは、実は一人ではないんです。SLのアクティブな住人は、そのほとんどがパソコンのパワーユーザーであり、各種コミュニティにおける発信者です。普通のお客さんでも、見たことは写真つきでblogに書き、SNSの日記でつぶやき、そしてそれにコメントやトラバをつける仲間がいる。ましてやイベント企画者、有名ブランドクリエーターやシムオーナーさんたちの影響力には計り知れないものがあります。この人たちの周囲にいる数百人の人たちは数字としては見えないかもしれないけど、長い目で見れば、トレンドの方向を決めていく主役になる人たちではないでしょうか。

 いくら有名人が来てイベントをやっても、そのときだけインして、後はさっぱり、というのは、カウントゼロです。それは、ずっといなかったのと同じ、たとえ人が集まったとしても、散らばって後に残りません。

 そうです、誤解の無いように最後に書いておきますが、有名人といえば、紅白の審査員長をしてくださった、はたけさん。長時間にわたるイベントだったのに、最後までいらっしゃって、終わった後も、また会場に来てみた、という気持ちの入れよう、、、また、一ヶ月前のリハーサルの時にもわざわざ会場にいらして、「で、終わった後はどこからハケるの?」などと、ミュージシャンの立ち位置指導までしてくださいました。みんな、リアルではあり得ない経験をしたわけで、これは本当に感謝です。そっくりさんアバターがいるだけなんじゃないの?なんて思っている人には、是非知ってもらいたい出来事でした。

 というわけで、企業としてイベントを、と考えている方がもしこれを読んでくださっているなら、来年は是非アバターの向こうの顔が見える何かをお願いしたいと思います。みんなが見ているのはソラマメやNaviSLです。プレスリリースじゃありません。広報実績がアクセス数だけでしか評価されないのであれば、SLを十分理解した上で社内を説得するのが先かもしれません。

日本人向きのものを作るのは日本人

 そういうLucyも今年は本当に勉強になりました。セカンドライフは日本人向きではないのではないか、Lucyもそう思っていたことがありました。でも、今回の紅白は、「日本人だからこそできたのではないか」と思っています。

「ライバルのクラブからテロ攻撃を受けたときのために武器を作っているんだ」Plastic Soul Bandのメインランドの土地の隣のアメリカ人はそんな風に言ってました。ここでは私たちの土地が、ここまでしなくてもいいんじゃないかというほどの高い壁に囲まれて見るも無惨な状態になってしまっています。CSI NYというドラマの広報では、数百のシムを買い、それをすべてミラーシムとして同一コンテンツを置き、数万人が同時に同じコンテンツを楽しめるようになるんだと言っています。

 日本のシムオーナーにはそんな資本力は無いかもしれない、自由すぎるセカンドライフでは目的が見えない人が迷うかもしれない、でも、今回のような協力体制を組めるのは、日本人ならではのコミュニティ形成能力があってこそ、なのではないでしょうか?

 セカンドライフ元年の年末を迎え、来年にもちょっと期待してみよう、と思うLucyでございましたm(__)m

おまけ

白組トリ、そして紅白広報担当nakatoさんのPVはこれ


紅白衣装はこちら

 激重のシムと衣装にもかかわらず、この巨大な物体は縦横無尽に動き回っておりました。ステージから観客席への方向はシムエッジになっているため、そこを通る度に前につんのめり、体半分地中にズボズボと埋まっていったのですが、そんなことはモロともせず、観客席に進むゴッディなかとさん。会場の「寄るな〜!」「あっち行けー」「こっち来るなー」との叫びもむなしく、観客はなぎ倒され、演奏が終わったころには、そのうち何名かが落とされてしまい、シムの人数が減っていたとか、、、最後までスケールの大きさを守り通したゴッディなかとに脱帽です(^_^;



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この記事へのコメント
おおーーー非常に良いご意見と考察
ほんとにじっくり読ませていただきました。
紅白はアーティストだけでなく
SLにおける全員が作り上げたひとつのイベントと言えるイベントを目指し、またそれが実現できたものであると自負できるとこまでがんばりました。
これもLucyさん含めその他大勢の関係者が動いてくれたからです。
本当にありがとうございました、
よいお年を!
Posted by Jets Fride at 2007年12月31日 07:57
→Jetsさん
 早朝からありがとうございます! 本当にお疲れさまでした。新年ライブもがんばってくださいねー!
Posted by Lucy TakakuraLucy Takakura at 2007年12月31日 08:42
セカンドライフの可能性は,みんなで作り上げていける事だと思っていま~す。

今回のようなイベントも,主催者と,運用者,協力者,そして,参加者があって
初めて成り立つものですね。

テレビとか,マスメディアとかで
参加者よりも,プロモーション中心の
数の理論は,崩壊してきていると
感じています。

◆配信サーバーのほうで取れた情報として

ユニークIPで 381
セッション数は 852(21:00~25:00)
同時接続セッション(推定) 410~430
使った帯域は(ピーク時) 120M

配信では,400人が見ていたようなので,
500人ぐらいの
イベントですが,それぞれの
参加感や,一体感といった,
体験共有は,テレビを見ているだけの
人たちとは,桁違いだと思います。

今年は,もっと,もっと多くの人に
この感動を,広げていきたいと考えていますので,よろしくお願いいたします。
Posted by In Yan at 2008年01月05日 15:49
→In Yan先生
コメント、そしてセッション数情報、ありがとうございました!
年の終わりに、一つの象徴的な成果が上げられてよかったですね! 課題はまだまだあると思いますが、今年も盛り上げていきたいですね!
Posted by Lucy TakakuraLucy Takakura at 2008年01月05日 17:16
私も1,2,3と今頃ですが読みました~。
全く同様の意見を実は私も常々抱いておりました。
長文でのご考察とご意見、どうもありがとうございました~。
2008年もいろいろ楽しいことをやりましょう~!
Posted by SpaceWind ~天に吹く風~ at 2008年01月05日 18:13
→SpaceWindさん
 遅くなって、すみません。コメント、ありがとうございました! 今年もまた、みんなで楽しいコミュニティを作っていきましょうね!
Posted by Lucy TakakuraLucy Takakura at 2008年01月17日 22:57
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